こんにちは、今様(@imayou_check)です。
小学校や中学校でも明確には教えてくれなかった、「考える」という行為の説明は、この一文にすべて詰まっています。
学校の先生は生徒に、「もっとよく考えなさい」と口酸っぱく言います。
私自身何度も言われ続けてきましたが、結局誰も「考える方法」については教えてくれませんでした。
そんな学校でも教えてくれなかった考える方法を、梶谷真司さん著書の『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門

本記事では、『考えるとはどういうことか
(2021/03/14 15:19:41時点 Amazon調べ-詳細)
目次
【要約】考えるとは「他者との対話」である

一人で考える時、私たちは自分に問いかけては答え、それを繰り返す。つまり思考とは自分自身との「対話」なのだ。
そして対話であれば、語る相手、つまり「聞く」人がいる。一人で考えている時、この聞き手は自分自身であるが、それは潜在的には他者である。
梶谷真司著 「考えるとはどういうことか」 P13
何か疑問に思うことや、何かしらの問題が発生すると、
「なんでだろう?」
と自分自身に語りかけ、自分なりの答えを探そうとしませんか?
この「自分自身に問いかけ、自分なりの答えをだす」ことが、「考える」という行為そのものなんです。
ここで思ったのが、最近よく耳にする
「常識を疑え」
という言葉の真意についてです。
この「常識を疑う」という行為も、自分自身で常識に対して疑問を持ち、自分に「なぜ?」を問いかけなさいということなのでしょう。
そうすると、必然的に考えていることになります。
情報過多の現在、周りに流されず自分自身で考えていかなければ情報の渦に飲み込まれてしまいます。
多くの場所で「常識を疑え」と言われているのは、「自分自身に問いかけて考えろ」ということを言っているのでしょう。
【要約】良い考えを出すには、「良い問い」が必要

問いによって考えるようになるということは、何をどのように問うかによって考えることが変わってくるということを意味する。
つまり、問いの質によって思考の質が決まるのである。
梶谷真司著 「考えるとはどういうことか」 P115
答えは、「問い」がないと導き出すことはできません。
そして問いの質が良いものであれば、必然的に「答えの質」も良いものになっていきます。
それでは、質の良い問いとは何なのでしょう。
それは、
新しい気付きを与える質問
だと考えています。
例えば、あなたの好きな色が赤色だったとします。
そんな自分に、
「赤色は好き?」
という問いを投げかけても、当然「はい」という答えしか返ってきません。
これでは、新しい気付きを得たことにはなりませんよね。
しかし、
「赤色は好きだけど、なんで赤色が好きなの?」
という問いを投げかけると、自分の思考を言語化することになり、今まで感覚的に好きだったものを自分の言葉で考えるようになります。(当然今までに考えたことがあった人からすると、新しい気付きを得たことにはなりませんが・・・)
つまりまだ考えたことのない事柄を考えさせる問いこそが、「質の良い問い」なんです。
【要約】学校では「考えさせられている」だけ

私たちがもっぱらやってきたのは、与えられた問いについて考えることだけである。
典型的なのは、やはり学校である。
(中略)正解以外は答えではなく、自分の思うように考えて自分なりの答えを出すことは許されていない。それを解くプロセスを「考える」と呼び、「考えて解け!」と言われる。
梶谷真司著 「考えるとはどういうことか」 P117,118
学校の教科書には最初から「問い」が用意されており、生徒がやるべきなのは、その問いに対して決められた答えを出すこと。
それだと、本当に考えたということにはなりません。
最初に述べた通り、考えるとは
「自分自身に問いかけ、自分なりの答えをだす」
という行為のことを言います。
問いも答えも最初から1つに決められている学校では、本当の意味で考えていることにはなりません。
問いも答えも、自分なりのものを見つけて考えてこそ、本当の意味での「考える」という行為になるのではないでしょうか。
【要約】本当に考えるためには「自分の問い」が必要

自分自身が日ごろ、疑問に思っていることはつい考えたくなる。考えずにはいられない。こういう考える力をくれる問い、つい考えたくなる問い、考えずにはいられない問い、それが自分の問いであり、そうした問いを問うのが、自ら問うことである。
梶谷真司著 「考えるとはどういうことか」 P118
「自分なりの問い」は、あなたの置かれた環境や性格などの要素によって変わってきます。
私ならば哲学や心理学に興味があるため、日々生活している時も
「運命なんてものはなくて、結局はすべて必然的に起きているのではないのか?」
ということや、
「なんでこの人は、手帳型のスマホケースを使っているのだろう?」
といった問いを自分自身に問いかけて、自分なりの答えを見つけています。
自分なりに考えるためには、必ず「自分なりの問い」が必要です。
自分なりの問いを見つけるためには、日常生活の中で様々なものに目を向けて、気づきを得る必要があります。
まずは、あなたの好きなものや好きなことの理由を考えてみてください。
「なぜその趣味が好きなの?」「なぜスマホを触ってしまうんだろう?」「好きな漫画は?その漫画のどのシーンが好き?そのシーンが好きな理由は?」
という具合に。
こうした問いを繰り返していくことで、自分自身のことを深く知るきっかけになり、もっと自分自身のことを好きになれるかもしれませんよ?
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『考えるとはどういうことか』まとめ
考えるという行為が苦手だった私も、『考えるとはどういうことか
考えるためには、「自分なりの問い」が必要不可欠です。
そういった問いを見つけるためにも、様々なものに興味を持ち疑問を抱く必要があります。
少し視野を広げて周りを見渡せば、新しい疑問が浮かんでくるでしょう。
例えば下の画像を見て何か思うことはありませんか?

これにもはっきりとした意味があります。
日々の中でたくさんの疑問を抱き、様々なことに興味を持てば新しい自分に出会うことができるかもしれませんよ?
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