こんにちは、今様(いまよう)です。
突然ですが、下の文章を読んでみてください。
「このバッターは選球眼がいいので、打率と本塁打が多い。」
何か違和感はありませんか?
この文章で違和感がないのであれば、本記事で紹介する『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』という本をおすすめします。
本書では、正しい文章を書くために役立つ47のルールが紹介されています。
このルールを使いこなせるようになれば、正しい文章が書けるようになるでしょう。
目次
『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』の著者前田安正さんとは?
まずは、著者である前田安正(まえだやすまさ)さんについて、簡単に紹介します。
- 朝日新聞東京本社編成局校閲センター長
- 早稲田大学卒
- その他の著書に『しっかり!まとまった!文章を書く』
校閲とは、原稿などの誤りや不備を調べる仕事のこと。
朝日新聞で30年間校閲をされている、前田安正さんの文章術本が『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』です。
本書では、原稿を修正する立場の方が考える、正確に伝えるための文章について学ぶことができます。
『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』要約
うまく書く第一歩は、読み手に「誤解を与えないこと」と「分かりやすく書くこと」。つまり「読み手のために、正確に書くこと」だと、僕は思っている。
『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』P.3より引用
本書での「良い文章」の定義は、「読み手のために、正確に書くこと」
そのためには、文章を正しく書くための基本を知らなければいけません。
本書では、そういった文章を正しく書くための基本となる47個のルールが紹介されています。
ルールは、
- 言葉や分を正しく対応させる(主語・述語・目的語の役割)
- 分かりやすく、読みやすい文章にするためのルール
- 「てにをは」の正しい使い方(助詞の使い方)
- 日本語の正しい書き方
といった順で紹介されています。
各ルールの解説部分では、「誤った文章の例⇒改善例」という風な、具体的な改善方法が紹介されています。
例えば、
「人生で大切なことは、自分自身でなし遂げたいと思うことが見つかるかどうかで、たくさんの本を読むことは重要だ。」
という文章。
一つの文に対して様々な情報が入っているため、分かりにくい文章となっています。
この文章の改善例が下の文章です。
「人生で大切なことは、自分自身でなし遂げたいと思うことが見つかるかどうかだ。そのために、たくさんの本を読むことは重要だ。」
改善前よりすっきりしており、分かりやすい文章になっています。
本書では、なぜこのように改善したのか具体的に解説されており、実践的に学ぶことができますよ。
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「良い文章」は言葉や文が正しく対応している

本書に書かれてあることは、基本的なことばかりです。
小学校、中学校で学んできた、文章の基礎を復習するのにはもってこいの本でしょう。
基礎を忘れていた私も、この本のおかげで、シンプルで分かりやすい文章が少しずつ書けるようになってきました。
特にためになったのが、第1章の「言葉や文を正しく対応させる」
その中でも、特に意識している、
- 主語・述語・目的語を対応させる
- 述語にかかる品詞をそろえる
の2つ紹介します。
主語・述語・目的語を意識すればシンプルな文章に!

普段文章を書く時に、
「主語はこれで述語はこれで・・・」
という風に、文法を意識しながら書く人はいないでしょう。
しかし、「主語・述語・目的語」を意識するだけで、文章は激変します。
下の文を読んでみてください。
「このバッターは選球眼がいいので三振とフォアボールをよく選び、打率と本塁打が多いバッターだ。」
この文は、主語と述語がうまく対応していません。
主語と述語の関係では、「~は~だ」となるのが普通です。
しかし例文では、「このバッターは、バッターだ。」と、主語と述語が同じになっています。
また、主語が「このバッターは」なのに対し、述語は「選球眼がいい」「三振とフォアボールをよく選び」「バッターだ。」と3つあります。
これではシンプルな文章とは言えませんよね。
改善すると、
「このバッターは選球眼がいい。三振が少なくフォアボールをよく選ぶので打率が高く、加えて本塁打も多い。」
という文章が出来上がります。
文章を削ったわけではないのに、主語述語を対応させるだけでシンプルな文章になりました。
このように、主語・述語・目的語がしっかり対応していると、シンプルで分かりやすい文章が出来上がるんです。
述語にかかる品詞はそろえる

次は、下の文を読んでみてください。
「医師はインフルエンザの予防には、栄養のバランスを考えた食事をとり、適度な運動と十分な睡眠が必要だと言った。」
おかしなところを説明できますか?
述語が「が必要だ」に対し、
- 食事をとり
- 適度な運動
- 十分な睡眠
という3つの文が、並列してかかっています。
これを分けると、
- 「食事をとり」が必要だ
- 「適度な運動」が必要だ
- 「十分な睡眠」が必要だ
という文になり、1つ目の文に違和感があります。
ですので、「食事をとり」を動詞から名詞に変えましょう。
改善したのが下の文です。
「医師はインフルエンザの予防には、栄養のバランスを考えた食事、適度な運動、十分な睡眠が必要だと言った。」
「食事をとり」を「栄養のバランスを考えた食事」に変えることで、
- 「栄養のバランスを考えた食事」が必要だ
- 「適度な運動」が必要だ
- 「十分な睡眠」が必要だ
となり、違和感が無くなりました。
1つの述語に複数の言葉がかかる時は、言葉の品詞をそろえるようにしましょう。
文法についてはこちら
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まとめ
- 正しい文章が書けるようになりたい人
- 文法についてイチから学びたい人
- 自分の文章に自信がない人
私自身正しい文章が書けているわけではなく、ただいま勉強中です。
そんな今、本書はとても役に立ってくれています。
47のルールを見るだけで文章術の復習ができるので、文章術の辞書のように使っています。
あなたも、今書いているの文章に自信がないのであればぜひ読んでみてください。
読者に正確に伝わる文章が書けるようになりますよ。
以上、今様(いまよう)でした。
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